日時: 2007年5月26日(土曜日) 午後3時〜午後5時
会場: 東京都台東区生涯学習センター 3階
304、305号会議室
講演: 「―広告マーケッターが考える―
団塊世代の特徴とアプローチ方法」
講師: 株式会社 電通 消費者研究センター 消費者研究室
プランニング・ディレクター
四元 正弘 氏
参加者: 29名
3時定刻に司会のマーチャンより、開会が宣言され、自己紹介の後、あんみつ姫会長より、開会のことば、講師紹介があった後、講演に入った。
(コンセプトや例示は、すべて会場では実物の写真で説明された)
1.団塊世代は1000万人の巨大市場
昭和22年〜24年生まれの人、第一次ベビーブーム
2.団塊世代の著名人
井上陽水、小和田正、北野武、村上春樹、いしだあゆみ、安藤和津、栗原はるみ など
3.マスメディア、マスカルチャーとともに育った新スタンダードの作り手
小学生時代:力道山、長島茂雄、名犬ラッシー、ダンボ、ゴジラ など
中学生時代:コカコーラ日本上陸、赤胴鈴之助、月光仮面、怪傑ハリマオ
高校生時代:グループ・サウンズ、ビートルズ、加山雄三、東京オリンピック
大学生時代:集団就職全盛期、大学紛争、ミニスカート、
社会人:ウーマンリブ、三無主義、イージーライダー、アンノン族
4. 人生のシフト期に差し掛かった団塊世代〜経済的・時間的余裕を実感
子育てからの解放、経済・時間・気持ちの余裕
60歳前後のビッグ・チェンジ
1) 家族形態:夫婦2人の世界
2) 経済事情:収入のピークは50歳代後半、支出のピークは40歳後半〜50歳代前半。50歳代後半から急に経済的に余裕ができる。
退職金:平均2000万円
貯蓄額:4000万円超
3) 就業事情:85%は今後も仕事をしたい。
5. 「自分志向」な団塊世代が誘う新シニアマーケット 〜欲しいのは「自己実現」
1) 団塊世代の「自分志向」@自己中心的
好き嫌いがハッキリしている。自由奔放。指示受けが嫌い
2) 団塊世代の「自分志向」Aアンチ正当・伝統
「勤勉」「忍耐辛抱」「つつましさ」に対して、冷ややか。
6. 気持ちが自分に向っている団塊世代
「子育て」よりも「自分つくり」
7. 団塊世代の退職は団塊世代消費の起爆剤
団塊世代退職の消費インパクト:波及効果を含め15兆円
8. 新シニアマーケットを刺激する10の自己実現テーマ
「おとな」という新ステージ
「おとな」になってから、とコンセプトな雑誌、続々誕生。
「おとなの英会話」「おとなからの化粧品」
「自分ご褒美」:サライは、こう旅をする。
「おやじバンド」ブーム、往年の名機復活(乗用車、オーディオ機器など)
9. 「リアル・シンプル」という生き方を選ぶ
1) 「夫婦単位」の生活を前提にシンプル・コンパクトな住居に住み替え。
2) 「高質」だが「シンプル」な団塊世代の食卓志向
10. LOHASマインドでライフスタイルの質的改善
LOHAS:Lifestyles of Health and Sustainability
例:塩分・油をカットする「過熱水蒸気の調理器」、健康維持飲料
老化予防商品、光熱費ゼロ住宅、ヨガ・ティラピス など
11. 「もう、一華!」欲求で、アクティブライフの実現
歳を重ねるからこそ、かえって男もお洒落を
美は女性の永遠の憧れ
海外ロングステイで新生活
知り合い系コミュニティ
12. 「お二人さまセット」で行動範囲を広げる
夫婦を主体としてアプローチ:
夫婦単位で割引、団塊夫婦対象商品の広告増加
リフォームで夫婦で切り盛りする店出現
親子を主体としてアプローチ
娘とならばトライできる衣装の提案
13. 夫の「家事ヤル」(カジュアル)ライフで、パートナーシップ確認
男たちよ、家事を遊ぼう
夫婦で作ろう、健康計画
男の料理教室ブーム
14. 「おとなの一人時間」は、人生リスタートの好機会
地下室ホームシアター
一人旅で自分だけの非日常空間を演出
15. 団塊の自負心が生む「ネオ和」テイスト
アジアン趣向まで取り入れて、「ネオ和」のお洒落な世界は日本の伝統を超えて拡大する
例:苔球盆栽、デザイナーズお香立て、デザイナーズ旅館
セルフイメージは「一回り若い」(シニア扱いにしては絶対にダメ)
例:大好きな曲を通じて、あの時代を思い出して下さい。
(吉田拓郎&かぐや姫:Concert in つま恋 2006 )の広告
シニア層は括られるのを好まない(シニアコミュニケーション CEO)
実際、シニア向け商品とすぐに判る商品をシニアの74%は買ったことがない(日経調査、2004.3.4 日経新聞より)
16. 願望で切り分ける団塊世代・6つのグループ
海外志向
全方位アグレッシブ
にぎやかな生活
スローライフ
社会貢献
面倒回避
生活態度、趣味、所有する車の車種、などからこの6グループのどれかに
組み入れ、商品販売に関しては、その性格に沿ったアプローチを展開する。
この6グループは3方向に分類される。
1) ハッピーリタイア組(40.1%)
賑やか生活(15.3%)、海外生活(9.8%)、スローライフ(14.0%)
2) チャレンジャー(37.7%)
社会貢献(28.5%)、全方位アグレッシブ(9.2%)
3) 面倒回避(23.3%)
各グループの平均的資産、家庭環境、人生に対する考え方の傾向なども詳細に紹介された。
講演後、マーチャンの司会で活発な質疑応答があったが、時間切れとなり、質問は懇親会に持越された。
マーチャンから謝辞と閉会のことばがあり、講演会は予定通り終了した。
懇親会:会場に近い中華レストラン個室で、楽しいひと時を過ごした。
(記録:多摩のけん、 写真提供:白兎山人さん)